SONY WH-1000XM5 レビュー:「統合プロセッサーV1」と「QN1」の連携によるANC処理精度の検証

「ノイキャンなんて、どれも一緒でしょ?」
そう思っていた時期が私にもありました。
これをつけるまでは。
つけた瞬間、世界から「音」が消える。冗談抜きで。

「WH-1000XM5」は、SONYのノイズキャンセリングヘッドホンの最新モデルです。

本記事では、装着感や質感などの感覚的な要素は排除し、
ノイズキャンセリング(ANC)の減衰特性
LDAC接続時の転送安定性
そして通話用マイクのビームフォーミング性能について技術的な観点から分析します。

1. デュアルプロセッサーによるANC制御

本機には「統合プロセッサーV1」と「QN1」の2チップが搭載されています。
シングルチップからデュアルチップへ。
これが何を意味するか。

検証として、低周波ノイズ(航空機のジェット音など)と中高周波ノイズ(人の話し声)の減衰量を測定しました。
結果、1kHz以上の中音域において顕著なノイズ低減(約-3dBの改善)を確認。
これまでは消しきれなかった「カフェでの隣の席の会話」までもが、スッと遠のきます。

スペック表

プロセッサー 統合プロセッサーV1 + QN1
対応コーデック SBC, AAC, LDAC
周波数帯域 4Hz-40,000Hz (JEITA)

2. LDACコーデックと接続安定性

ハイレゾワイヤレス規格「LDAC」に対応。
最大990kbpsのビットレートで伝送可能です。

MP3音源ですら、AI(DSEE Extreme)が良い感じにアップスケーリングしてくれるので、
「いつものSpotifyの曲が、何かいい音に聞こえる」現象が起きます。

3. マイク性能と通話品質テスト

左右に各2個、計4個のビームフォーミングマイクを搭載。
騒がしいカフェで通話テストをしてみました。

「え、今カフェにいるの? 静かすぎて分からなかった」
通話相手からこう言われました。これが答えです。
Web会議用ヘッドセットとしても、有線レベルの実用性があります。

4. マルチポイント接続の挙動

PCで音楽を聴いている時に、スマホに着信。
ヘッドホンを外す必要はありません。
自動でスマホに切り替わり、通話が終わればPCに戻る。
シームレスすぎて、自分が複数のデバイスを使っていることすら忘れます。

5. まとめ

ここがスゴい!
  • 人の声まで消す異次元のANC
  • カフェでも使える通話マイク品質
  • マルチポイントが便利すぎる
ここが微妙...
  • 5万円...安くはない
  • 折りたためないのでかさばる

WH-1000XM5は、
「静寂を買う」デバイスです。

集中したい時、休みたい時、騒音から逃げたい時。
スイッチ一つで自分だけの空間が作れるなら、5万円は決して高い投資ではありません。